夜間・休日問わず、突然のトラブルとして起こりうるトイレ詰まり。
そんな時、すぐにプロの業者を呼ぶ前に、自分で簡単に対処できる方法があれば便利ですよね。この「トイレのつまりを自分で直す!プロ直伝 虎の巻」では、専門家が伝授するトイレのつまり解消法をわかりやすく解説します。
初心者でも安心して取り組める内容になっているので、トイレのトラブル時の強い味方としてお役立てください!
もくじ
症状から考える詰まりの可能性
トイレ詰まりは対応が遅くなると解決の難易度も上がります。
逆に早期発見・早い段階で対応することで、ご家庭でも対応しやすくなります。
そこで以下のような予兆があった時には詰まりを疑い、然るべき対応をとることをお勧めします。
トイレの水位が普段より低い
トイレが完全に詰まってしまうと水が流れませんが、一定の隙間を残して詰まってしまった場合、トイレの封水(水位)が低くなることがあります。
水を流した時「水がゆっくり流れる」「一度水位が上がった後に水位が下がる」という場合はトイレ詰まりの可能性が高いので、早めに対応しましょう。
トイレの水位が普段より高い・溢れそう
トイレの水位が通常より高い場合、重度の詰まりの可能性が疑われます。大量のトイレットペーパーを流したり、食べ残しや異物を流したりしていないか、事前の状態や使い方を振り返ってみましょう。そして解消の方法は詰まりの原因によって異なりますので、後述の詰まりの原因に合わせて対処しましょう。
ただしトイレが今にも溢れそうな場合には、まずは早急に止水栓を閉めて二次被害を防ぎましょう!
トイレから異音(コポコポ・ゴボゴボ)
このコポコポ、ゴボゴボという音は水に空気が混ざることで発生する音です。水の流れ方に異常がない場合はしばらく様子を見ても良いですが、水の流れがいつもより遅い場合、排水管詰まりの初期症状の恐れがあります。
詰まりの原因によって対応策は変わりますので、それに合わせて対応をしてみてください。
トイレの水が引かない(減らない)
トイレの水が引かない(減らない)場合、重度の詰まりが推測されます。
これ以上水が流れてトイレから溢れるのを防ぐため、まずは止水栓を止めてから対応することをお勧めします。
詰まりの原因によって対応策は変わりますので、直前に流したものなどを振り返り、対応をしていきましょう。
トイレが臭い(下水臭い)
トイレの悪臭の多くは水の中に溜まった排泄物や尿石が原因ですが、お掃除しても匂いが改善しないなど、目に見える汚れが無いにも関わらず悪臭が収まらない場合は詰まりや水漏れが原因である可能性を疑います。中でも便器のひび割れやパッキンの劣化が無い場合は、水の流れ方などに注目して詰まりの可能性を見極めましょう。
トイレの構造から詰まりやすい場所を知ろう
業者につまりの解消を依頼したときでも、まず初めにやることは「詰まった場所の特定」です。
魚釣りの上手な方も、餌を落とす時に海底や岩場の様子などを想像し、魚がどこにいるかをイメージするといいます。
トイレのつまりも同じで、詰まっている場所をイメージすることで詰まりに対してより効果的なアプローチが可能になるのです。
トイレの詰まりチェックすべき基本の3箇所
プロがつまりをなおす場合は、水の流れ方やたまり方、音や匂いなどを総合的に判断し、経験則からつまりの場所を特定していきますが、ご家庭で詰まりを解消する場合でも、詰まった箇所をおおよそでも良いので当たりをつけていきましょう。
排水枡(汚水枡)を確認しよう
明らかに詰まった箇所が特定できている場合を除き、できれば早い段階で排水枡(汚水枡)をあけて確認するといいかもしれません。ここに汚れが溜まっている場合、いくらラバーカップなどで詰まりと格闘しても徒労に終わってしまう可能性が高いので、できれば汚水枡の蓋をあけて状況を目視してみましょう。
排水枡は、私有地内の庭の地面などに設置されていますが、その中でも一般家庭からでる汚水を流す汚水枡(インバート枡)は、生活排水が出る箇所(トイレ、洗面所、浴室、台所等)の外側に配置されています。
排水枡が極端に汚れている場合は、排水管まで汚れが溜まっている可能性もあり、その場合は高圧洗浄機などの専用の道具が必要となりますので、自分で解消するのを諦めて業者に依頼することも検討してみても良いかもしれません。
排水枡がそれほど汚れておらず、つまりの原因ではなさそうな場合は便器や排水管に原因があると思われますので、次の行程に移りましょう。
つまりの原因から考えるトイレ詰まりの解消法
つまりの原因によって、とるべき対応策や使うべき道具も変わります。
適切な方法で作業することで詰まりを解消しやすくするのはもちろん、間違った方法をとってしまうと逆につまりを悪化させることにもなりかねません。
つまりが発生する直前の行動などを思い返し、何がつまりの原因になっているかを探りましょう。
トイレットペーパーの過度な使用による紙詰まり
トイレットペーパーの過度な使用は、トイレのつまりの主な原因の一つです。特に厚手や多層タイプのペーパーは水に溶けにくく、便器や排水口に詰まりやすくなります。
もしトイレがつまったと感じたら、後出するバケツやお湯、ラバーカップなどを使ってつまりの解消を目指すと良いでしょう。
流せる〇〇 トイレお掃除シートなどによる詰まり
最近ではトイレに流せるタイプのお掃除道具が売られており大変便利ではあるのですが、それが詰まりの原因となってしまうことも散見しています。
使い終わったシートには髪の毛やゴミなども付着していますので、全てが水に溶けるわけではありません。利用する場合は一気に流すのを避け、もし詰まってしまった場合は後出するバケツやお湯、ラバーカップなどを使ってつまりの解消を目指すと良いでしょう。
生理用品やおむつによるトイレ詰まり
ナプキンなどの生理用品やおむつなどの吸水性の高いものをトイレに流してしまった場合は、時間を置くほど水を吸って取りにくくなってしまいます。
後述するゴム手袋やなどを使ってなるべく早く取り出すようにしましょう。
またこれらの物が原因のトイレつまりの場合、ラバーカップなど異物が排水管の奥に押し込まれる可能性のある方法は絶対に避けましょう。
携帯やおもちゃなど、固形物による詰まり
子どものおもちゃやスマホ、お掃除用具や生活雑貨など、思わぬ物がトイレの中に落ちてしまうことがあります。またペンや爪楊枝など先の尖ったものも、排水管の途中で引っかかってそこにトイレットペーパーや汚物が絡んでつまりトラブルの原因になることがあります。
そんな時は後述するゴム手袋などを使って異物を取り除けるよう試みましょう。
ペット用の猫砂(トイレ砂)によるトイレ詰まり
ペット用のトイレ砂はオシッコなどの水分を含むと固まるタイプが多く、やはり詰まりの原因となります。
トイレに流せるタイプのものでも一度に多く流してしまうことでやはり詰まりの原因となりえますので、できればトイレには流さず、可燃ごみとして処理することをお勧めしますが、もし詰まってしまった場合は後述するラバーカップなどで解消を試みましょう。
残飯、食べ残しの食品を流したことによる油つまり
食べ残した残飯などをトイレに流すことは、油や脂質がトイレの排水口や配管に付着させ、つまりの大きな原因の一つになります。
油分は冷えると固まり、排水管などに付着し水の流れを妨げる可能性があります。
もしトイレが油や脂でつまったと感じる場合は、後出するお湯や洗剤など油分を溶かすようなものを使って解消を試みましょう。
節水や流す水の量が少ないことによるトイレ詰まり
節水の意識が高まる中、誤った節水方法はトイレのつまりの原因になることがあります。例えば、常に洗浄水量を「小」に設定したり、タンク内にペットボトルを置いて水量を減らす行為は、排水管内に汚物やトイレットペーパーが残るリスクが高まります。
そんな心当たりのあるつまりの場合は、後述するバケツやラバーカップなどを使って解消を試みましょう。
古いトイレや構造上の問題によるトイレ詰まり
トイレのつまりは、使い方や流した物だけでなく、トイレ自体の構造に起因することも考えられます。
特に古いトイレや、一部の輸入品は、現代の日本の生活スタイルや使用習慣に合わせて設計されていない場合があります。また、排水曲がり部分の形状やトラップの深さにより、つまりやすい構造となっていることも。
このようなつまりの場合、後述するお湯やラバーカップなどの対応を試してみて、頻繁に詰まる場合は専門家に相談することもお勧めします。
固形物や構造上の詰まりは業者を呼ぶのもオススメ
自分で直せそうな場合はいいのですが、固形物の詰まりは下手に対処すると状況を悪化させたり、構造上の詰まりは根本原因を取り除けずつまりを繰り返すことも多いです。
このような場合は無理をせず、はじめから業者を呼ぶことも選択肢に入れましょう。
水洗工房では「出張・点検・見積もり無料」、状況をプロの目で確認してもらって、金額がどれくらいかかるか知ってから依頼するかどうかを判断することができますので安心です。
トイレの詰まりの直し方(準備編)
トイレの詰まりを解消する作業に入る前にやっておくべきことをまとめます。
共通してあると便利な準備物
- バケツ
- ぞうきん
- ビニールシートや新聞紙
- ゴム手袋
- マイナスドライバー
- 灯油ポンプや紙コップ
作業を始める前に(後出する道具とは別に)できるだけ上記の道具を準備しておくと、作業がスムーズに進行し、予期せぬトラブルを防ぐことができます。
安全に作業をするための注意事項
ウォシュレットなど電気式のトイレの場合、安全の為にも必ず電源プラグ(コンセント)を抜いてから作業を始めてください。
また思いがけず水が溢れてくることを防ぐ為、止水栓で水を止めておくこともお勧めします。
薬剤を使用する場合や手で詰まりを取り除く場合に備え、ゴム手袋で手の保護を、また作業後にはしっかりと手を洗い、できれば消毒も行いましょう。
加えて薬剤を使用する際には取扱説明書をよく読んで、適切な量を使用しましょう。誤って大量に使用したり、他の薬剤と混ぜることが原因で事故が起こることも考えられます。また薬剤の使用後は換気扇の利用や窓を開けるなど、十分な通気を心がけましょう。
詰まり解消作業エリアの確保
作業を始める前に、作業エリアを確保することが必要です。
特にトイレ周りは狭いため、効率よく作業するためにはスペースを広くとることがおすすめです。
まず、トイレの周りにあるものや、床に置いてあるマット、便座のカバーなどを取り除きます。また、作業中に水がはねることを考慮し、床にタオルや新聞紙を敷いておくと良いでしょう。これにより作業がしやすくなり、後の掃除も楽になります。
トイレの詰まりの直し方(水に溶ける詰まり編)
トイレつまりの原因を大まかに分類すると、「水に溶けるつまり」と「固形物のつまり」の2つに分けられます。
詰まりの原因によって対応策が変わりますが、ここでは「水に溶けるつまり」のトイレットペーパー、排泄物、吐しゃ物、流せるお掃除シートなどが原因の詰まりに対する解決策をご案内します。
道具がいらない簡単な方法から道具を使う解決法まで幅広く解説していますが、これらを複合して対応していただくことも可能です。
ただしこれらの方法で「固形物のつまり」を解消しようとすると、逆に症状を悪化させてしまうこともありますのでご注意ください。
バケツやお湯を使って詰まりを解消する
バケツやお湯を使って直せる詰まりの原因は、トイレットペーパー、排泄物、吐しゃ物、流せるお掃除シートなど、水に溶ける性質を持ったものが原因の場合です。
それ以外の詰まりでこの方法を使った場合、状況を悪化させる場合もありますのでご注意ください。
Step.1 便器の水を汲み出す
作業に入る前段階として、灯油ポンプや紙コップなどを使い、便器の中の水を汲み出しましょう。
次の工程でバケツで水を流し入れるため、詰まりが解消されなかった時にこの工程をしていないと水が溢れてしまう可能性があります。
普段の水位よりも少し少なめくらいを目安に汲み出しましょう。
Step.2 バケツで便器に水を注ぐ
便器の排水口に向かい、少し高い位置からバケツの水を流し入れましょう。
水の流れる勢いで詰まりを取り除くことが目的なので、飛び散らない程度に勢いをつけて排水口めがけて水を流してください。
Step.3 詰まりが解消されない場合、ぬるま湯を投入
バケツの水だけでは詰まりが解消できない場合、40~60度のぬるま湯をバケツに入れ、先ほどと同様に少し高い位置から排水口に流し入れましょう。
便器の半分くらいの水位までぬるま湯を流し入れ、便器の蓋をし1時間ほど放置することで詰まりの原因の混入物が柔らかくなり詰まりが解消されるのを狙います。
お湯を使う場合の注意事項
トイレは陶器でできていますので、熱湯をかけるとひび割れや破損の原因になりかねません。
使用するお湯は必ず40~60度程度のぬるま湯に留めておきましょう。
またお湯の温度がわからない時は、お湯を沸かして湯気がで始めた頃、もしくは沸騰したお湯と水道水を同量混ぜることで約50度のお湯が作れます。
重曹とクエン酸(酢)を使って詰まりを解消する
重曹(効果は落ちるがベーキングパウダーでも代用可能)とクエン酸(少し効果は落ちるがお酢で代用可能)を混ぜ合わせると炭酸ガスの泡が発生しますが、この発泡作用がトイレ詰まりの原因をほぐし、詰まりの原因を流れやすくしてくれる作業が期待できます。
ただしこの方法で解決できる詰まりの原因はトイレットペーパー、排泄物、吐しゃ物、流せるお掃除シートなど、水に溶ける性質を持ったものが原因の場合です。
それ以外の詰まりでこの方法を使った場合、状況を悪化させる場合もありますのでご注意ください。
準備するもの
- 重曹:カップ4分の1(50g)
- クエン酸:カップ2分の1(100ml)
- ぬるま湯(40〜60度):約1.5リットル(便器約半分程度)
Step.1 便器の水を汲み出し、換気をする
作業に入る前段階として、灯油ポンプや紙コップなどを使い、便器の中の水を汲み出しましょう。
便器内に水が多く残ったまま作業に入ると、つまりの原因まで炭酸ガスが届きにくくなり、効果が半減してしまいます。
またこの方法では二酸化炭素を発生させるため、念のため作業時にはトイレ内を換気するようにしてください。
Step.2 初めに重曹、次にクエン酸を入れる(順番が大事)
投入する順番を間違えるとうまく炭酸ガスが発生しませんので、必ず重曹(ベーキングパウダーでも可)、次にクエン酸(お酢でも可)の順に投入して下さい。
2つを混ぜたことで泡が発生すると思うので、目視で確認をして下さい。
Step.3 やかんやバケツで便器にお湯を注ぐ
泡がしっかりと出ているのを確認してから、やかんなどを使って少し高い位置からゆっくりとお湯(40~60度程度)を注いでいきます。
この方法では水流で詰まりを解消するわけでは無いので、勢いはつけず、少しづつゆっくりとお湯を注いでください。
お湯を流し込むことで重曹とクエン酸の発泡が促進され、詰まりの原因を分解しやすくなりますので、お湯を注いだら便器の蓋を閉め、そのまま1時間ほど放置しましょう。
お湯を使う場合の注意事項
トイレは陶器でできていますので、熱湯をかけるとひび割れや破損の原因になりかねません。
使用するお湯は必ず40~60度程度のぬるま湯に留めておきましょう。
またお湯の温度がわからない時は、お湯を沸かして湯気がで始めた頃、もしくは沸騰したお湯と水道水を同量混ぜることで約50度のお湯が作れます。
ラバーカップ(スッポン)を使って詰まりを解消する
ラバーカップ(スッポン)を使って直せる詰まりの原因は、トイレットペーパー、排泄物、吐しゃ物、流せるお掃除シートなど、水に溶ける性質を持ったものが原因の場合です。
固形物や水に溶けない物が原因の詰まりでも、うまくラバーカップで吸引できれば取り出すことが可能な場合もありますが、失敗して奥で詰まってしまった場合にはそれなりの修理費が必要になってしまうこともありますので、リスクの観点からあまりお勧めはいたしません。
トイレの種類で使い分けるラバーカップ
ラバーカップには大きく2種類あり、底の出っ張りがない形状をしているのが主に和式便器で使うタイプ(キッチン・お風呂・洗面などの排水口にも利用可)です。現在のご家庭で主流の洋式トイレでは先が出っ張った洋式用を使いましょう。
また最近では先の出っ張りを出し入れできる和洋兼用のものや便器にフィットするようツバ付きのものなどありますが、いずれにしても形の違いは吸引力を高めるためのものですので、ご自身のトイレにあったラバーカップを使いましょう。
Step.1 便器内を適正な水位に調整する
ラバーカップを使う前に、適正な水位・水量に調整しておきましょう。
水が多すぎると便器から溢れたり、跳ねたりして衛生的にも良くありません。反対に水が少なすぎるとラバーカップと便器の排水口の間に空気が入り効果が半減します。
適正な水位・水量はラバーカップを入れた時にゴムの部分が完全に水に浸かる水量で、便器の上面より10センチ以上は水位が低くなっていることが理想です。
多すぎる場合は灯油ポンプや紙コップなどを使い、便器の中の水を汲み出し、少なすぎる場合はバケツなどで水を足してあげましょう。
Step.2 ラバーカップは押さずに引く!
ラバーカップとトイレの排水口をピッタリと密着させ、カップと便器の間に隙間ができないよう押し付けましょう。
そしてゆっくりと押し込みゴムが十分に凹んだら、次は勢いをつけて、水と一緒に詰まりを引き出すイメージで力強く引き出しましょう。
ゆっくり押し込み、力強く引く、この工程を数回繰り返すことで詰まりの解消を目指しましょう。
真空式パイプクリーナーやローポンプで詰まりを解消する
真空式パイプクリーナーやローポンプという名前に聞き馴染みのない方もおられると思いますが、どちらも詰まりを吸引して解消するという原理はラバーカップと同じものです。しかしその吸引力は「ラバーカップ<真空式パイプクリーナー<ローポンプ」と順に強くなり、価格も同じように順に高くなります。
ラバーカップ | 真空式 パイプクリーナー | ローポンプ | |
---|---|---|---|
イメージ | |||
価 格 | 数百〜2千円程度 | 2〜3千円程度 | 1.5〜2万円程度 |
吸引力 | 低い | 高い | プロ仕様 |
特にプロ仕様のローポンプはネット販売でも2万円前後の高額商品ですので、よほどのこだわりがなければ比較的お求めやすい真空式ローポンプ(1000~3000円程度)を一つ常備しておくと安心かもしれません。
真空式パイプクリーナーやローポンプで解消できる詰まり
これらを使って直せる詰まりの原因はラバーカップと同じで、トイレットペーパー、排泄物、吐しゃ物、流せるお掃除シートなど、水に溶ける性質を持ったものが原因の場合です。
固形物や水に溶けない物が原因の詰まりでも、うまく吸引し取り出すことが可能な場合もありますが、失敗して奥で詰まってしまった場合にはそれなりの修理費が必要になってしまうこともありますので、リスクの観点からやはりあまりお勧めはいたしません。
Step.1 便器内を適正な水位に調整する
使い方も基本的にはラバーカップと同じで、まずは適正な水位・水量に調整しておきましょう。
水が多すぎると便器から溢れたり、跳ねたりして衛生的にも良くありません。反対に水が少なすぎると真空状態が作れず効果が半減します。
適正な水位・水量は共にゴムの部分が完全に水に浸かる水量で、便器の上面より10センチ以上は水位が低くなっていることが理想です。
多すぎる場合は灯油ポンプや紙コップなどを使い、便器の中の水を汲み出し、少なすぎる場合はバケツなどで水を足してあげましょう。
Step.2 ゆっくり押し込み、力強く引く!
ラバーカップと同様、先端部分をトイレの排水口をピッタリと密着させ、カップと便器の間に隙間ができないよう押し付けましょう。
そしてゆっくりと押し込み、次は勢いをつけて水と一緒に詰まりを引き出すイメージで力強く引き出しましょう。
ゆっくり押し込み、力強く引く、この工程を数回繰り返すことで詰まりの解消を目指しましょう。
ワイヤーブラシで詰まりを解消する
ワイヤーブラシを使ったトイレつまりの解消法は、主にトイレットペーパーや排泄物などの水に溶ける詰まりに対応しますが、他にも少量であれば猫砂などの詰まりにも効果が期待できます。固形物が原因の詰まりに関してもワイヤーブラシで回収できる場合もありますが、不慣れな方が使うことで奥に押し込んでしまう可能性がありますのであまりお勧めはいたしません。
ワイヤーブラシはラバーカップなどと比べて使い方にコツが入りますが、慣れればご家庭の配管を定期的にお掃除できるようにもなりますので、お勧めのお掃除グッズです。
ワイヤーブラシの選び方
ワイヤーブラシはホームセンターやネットショップなどで購入できますが、種類がいくつかあります。
その主な違いはワイヤーの長さと先端部分の形状です。
ワイヤーが長いとより遠くの詰まりに対応することができますが、その分扱いも難しくなりますので、ご家庭で使うには5m程度の物をお勧めします。
また先の形状は固い詰まりを削る場合はコイル(バネ)状の物を、こびりついた汚れを落としたい場合はブラシ状の物を選ぶと良いでしょう。
Step.1 トイレ排水口に差し込み、ゆっくりと奥に入れる
ワイヤーブラシの先端をトイレの排水口から差し込み、手元のハンドルを回しながら奥へと差し込み、つまりの原因の場所まで入れ込みます。
Step.2 詰まりを削り落とす
ワイヤーが入りにくくなった場所が詰まりが発生している部分だと考えられますので、それ以上は無理に押し込まず、ハンドルを回してワイヤーの先端部分を回転させ、汚れを削り落としていきましょう。水が抜けていく感覚があれば、順調に詰まりが解消されている証です。詰まりの原因が解消したら、ハンドルを反対に回し先端を回収しましょう。
ワイヤーブラシを使う時の注意点
詰まりを除去する際にワイヤーを激しく動かすと配管内を傷つけてしまうことがあります。配管を傷つけてしまうと故障の原因になるだけでなく、後々詰まりやすくなって今うので気をつけて作業して下さい。
トイレの詰まりの直し方(固形物の詰まり編)
おむつや生理用品、スマホやおもちゃ、芳香剤やブラシなどの固形物ををうっかり流してしまった場合、それらの物を回収しないと基本的には詰まりは解消されません。無理に押し込んで流そうとして排水管の奥の方で詰まってしまうと回収がとても大変になりますので、水に溶ける詰まり編でご紹介した方法は基本的には避けましょう。
ちなみに固形物の詰まりでも慣れた方であればラバーカップで吸い出したり、ワイヤーブラシで引っ掛けて取れる場合もありますが、先に挙げたリスクの大きさからお勧めはいたしません。ここでご紹介する方法で解消ができない場合、無理はせず業者に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか?
手で直接つまりの原因を回収する
トイレに流してしまった異物が目視できる、もしくは排水口付近にとどまっている場合は手で取り出せるかもしれません。
ゴム手袋などを着用し排水口に手を入れ、無理なく取り出せる場合はそのまま回収しましょう。
また仮に異物が引っかかっている場合などは、無理せず業者に依頼することをお勧めします。
トイレ詰まりは自然に治る?
トイレの詰まりをご自身で解消しようとする中で、結果として「直らなかった」または「完全には直ってないけど、とりあえず使えるようにはなった」ということもあると思います。
そんな時、そのまま放置して良いのか、詰まりが直るのか気になりますよね。
結論から言えば、放置して(経過観察して)良い詰まりと、そうでない詰まりがあります。
放置して経過観察することで詰まりが解消すれば良いのですが、放置してはいけない詰まりを放っておくことで事態が悪化したり、最悪の場合大きなトラブルを引き起こすこともありますので、そのライン引きをしっかり見極めましょう。
自然に治るトイレ詰まりは?
- トイレットパーパーによる詰まり
- 排泄物による詰まり
- トイレに流せるシートなどの詰まり
これらが原因のトイレ詰まりであれば、一定期間放置することで自然に詰まりが解消する可能性が高いです。
ちなみにトイレットペーパーや排泄物による詰まりであれば2~3時間程度、トイレに流せるタイプの物による詰まりであれば約半日〜一晩様子を見てみましょう。
自然には治らないトイレの詰まりは?
- おむつや生理用品など吸水性のあるものが原因の詰まり
- おもちゃやブラシなど固形物を流したことによる詰まり
- 尿石など、お掃除を怠ったことによる蓄積による詰まり
これらが原因のトイレ詰まりは基本的には放置して治る可能性はありませんので、ご自身で解決が難しい場合はできるだけ早く業者を呼ぶなどして対応を進めましょう。放置することで詰まりの原因が配管の奥に流れてしまったり、オムツなどの場合は時間と共に吸水が進み時間と共に症状が悪化していきますので注意が必要です。
自分で直せない場合は業者に依頼しよう
これまでご紹介した方法で詰まりが解消しない場合、やはり最終的には業者に依頼するしかないでしょう。
詰まりは放置することで事態が悪化してしまうだけでなく、最悪の場合はトイレを壊してしまったり、トイレの水が溢れて水浸しになったりと大事になりかねません。
そうなる前に「詰まりが自分でなおせない」または「詰まりの原因がわからない時」などは、早めに信頼できる業者に依頼するようにしましょう。
信頼できる修理業者の見分け方
トイレの修理をお願いしようとインターネットで検索すると、実に多くの会社が見つかり、どの会社もとても良いことを書いていますが…
残念ながら定期的に「ぼったくり業者」の被害に遭われるニュースが聞こえてきます。
そんな悪質な業者の被害に遭わないためにも、信頼できる業者の見分け方をまとめます。
広告やうたい文句を鵜呑みにしない
ぼったくり業者に関しては消費者庁や報道等でも定期的に注意喚起してくれていますが、それでも被害が後を経たない理由はなぜでしょうか。
それは悪徳な業者は「宣伝だけは熱心」に行い、インターネットの検索上の広告やポストに入るマグネットなど、皆さんの目につく至る所に数多く潜んでいるからです。
そして一見「低価格で充実したサービスに見える」耳心地の良いうたい文句で水のトラブルに悩む方々に付け込み、実際には「適当なサービスで高額な金額を搾取」し、その資金を元手にまた新たな宣伝や広告でぼったくりの機会を伺っているのです。
相見積もりをとる
上記のような現状で、業者の言う言葉だけで良い会社と悪い会社を見抜くのは困難です。そこでお勧めしたいのが「相見積もり」を取ることです。
これにより提案された修理方法や金額が適正なものか判断がつきますし、極端に相見積もりを嫌がったり阻止しようとするような会社なら、その時点で依頼するのをやめた方が良いかもしれません。
お客様の声や口コミなど、第三者の意見をチェック
クチコミやお客様の実際の声も悪徳業者を見抜く上で非常に役に立ちます。
残念ながら質の悪い業者がこれらにも一定の対策をとっている場合もありますが、それでも費用対効果の観点から、それほど多く対策を取れるわけではありません。
もちろん自社サイトに「タイピングしただけのお客様の声」を掲載しているだけでは鵜呑みにはできませんが、自筆によるお客様の声が数多く掲載されているなら、それは信ぴょう性が高いと判断できるのではないでしょうか。
水洗工房は口コミ評価 4.5(2023年)!
水洗工房を運営する株式会社水協は、2023年通期・グループ全体で454件のGoogleクチコミを頂戴し、その評価は5点満点中4.5点という高い評価をいただいております。
また弊社のサービス向上の為に実施しているお客様自筆のアンケートでも、数多くのお喜びの声をいただいております。
これらの声は、少しでもお客様に安心してご依頼いただけるよう公開させていただいておりますので、ぜひ下記のリンクからご確認いただき、業者選びの一助としていただければ幸いです。